西野J“2試合0得点”、J創設後初の危機に大迫が提言 「もっとサイドからのクロスを」
攻守で課題噴出、新監督就任後の2試合連続無得点はJリーグ創設以降で初
日本代表FW大迫勇也は現地時間8日、スイスとの国際親善試合に先発出場したが、前半途中に相手選手と接触して交代を余儀なくされた。不動の1トップを失ったチームは、FIFAランキング6位の強豪に0-2で敗れ、シュートまで持ち込む形も少なかった。大迫は、新体制発足から2試合連続無得点に終わり、「もっとクロスを上げるように」要求していくという。Jリーグ発足以降では、新監督就任後2試合連続無得点は史上初。この危機に不動の1トップは黙ってはいられなかった。
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4-2-3-1の1トップで先発し、得意のポストプレーで奮闘した。しかし、効果的なチャンスを得られぬまま、前半40分にFW武藤嘉紀と負傷交代。その後はベンチで試合を観戦。試合後には取材対応も行ったため、大事を取っての交代だったようだ。
試合後の大迫は口を開くと、まず攻守のバランスについて語った。ボールの奪いどころや、プレスのはめ方など、チームとしての共通意識がまだまだ浸透していない。その結果、「ずっと走っていてパワーを使わされて、奪った時になかなか大変だった。そこを僕らもどう分担できるか、走る距離を減らしていくかは課題になると思います。あのやり方をしたら、どの選手がどうやっても30分で力尽きてしまう」と、指摘する。
西野朗監督は、攻守一体の柔軟なスタイルを構築しようとしている一方、攻撃の明確な形はまだおぼろげだ。大迫は、「サイドチェンジが入った瞬間にスイッチを入れる(意図)というのはありました。そこはチャンスだと思っていた」と言い、こう続ける。
「あとはゴール前にしっかり入っていくことをやらないといけない。それとともに、正直もっとクロスを上げてもいいと思います。サイドに入った時、もっと上げて欲しいと思うし、そこはみんなに伝えました」
この試合の後半は、サイドで高い位置を取ったものの、クロスを上げずに後ろに戻してやり直す場面が散見された。スイスの最終ラインに、長身選手が並んでいたため、躊躇した面もあったのだろう。だが、セカンドボールのこぼれ球も含め、ゴールに近づくための戦略としてもっとクロスを活用してもいいはずだ。「その方が、可能性があると思うし、チャンスも少なからず多くなると思う」と大迫。この提言が、いまだゴールの形が見えない日本代表に、一筋の光明となるだろうか。