3連勝でグループリーグ突破のなでしこ佐々木監督 23人全員を起用し「層が厚くなってきた」と満足気

GKは異例のローテーションを敢行

 なでしこジャパンの佐々木則夫監督が16日(日本時間17日)の女子ワールドカップカナダ大会1次リーグ第3戦エクアドル戦で1-0の勝利を挙げた。3戦全勝で1位通過を決めると同時に、1次リーグ3試合で登録23人全員をピッチに送り出し、大会連覇への布石とした。

 試合終了のホイッスルを聞いた指揮官は渋面を浮かべた。ここまでの2試合で16失点を喫してきた相手に、FW大儀見のわずか1得点に止まった。まるで勝ったかのように歓喜を爆発させる相手選手とは対照的に、厳しい視線をピッチに送り続けた。

 「まあ出来はもうひとつというところもある。しっかりと勝ち点2を積み上げた中で、1位通過というのは選手はよくやってくれたと思います」

 引き分け以上で1位通過の決まる最終戦。2011年ドイツ大会覇者は3連勝で1次リーグ突破を決めたが、いずれも1点差という辛勝。女王は攻撃面で大きな課題を残している。

 「しっかりボールを動かす。テンポの速い攻撃を仕掛ける。その辺がまだまだ課題になった。こういった反省を含めて、次につなげていくしかない」

 バイタルエリアで相手守備陣を崩しきるスピードとクオリティ、アイデアに修正点を残しているが、決勝Tに向けて明るい材料もある。

 佐々木監督はこの日、前回のカメルーン戦からスタメン7人を入れ替えた。試合前の記者会見で明言通り、GK福元を先発起用。GK登録3人のローテーションという異例の方策に加え、1次リーグ3試合で23人全員をピッチに送り出すことになった。

 「この大会にピッチの中に触れて、次の決勝Tについては大会の雰囲気も慣れた。層が厚くなってきた」

 指揮官は自らの起用法に満足そうな表情を浮かべていた。

 以下23人起用までの道程

8日初戦スイス戦 1-0勝利(バンクーバー)
GK山根恵里奈(千葉)
DF岩清水梓(日テレ)
熊谷紗希(リヨン)
宇津木瑠美(モンペリエ)
有吉佐織(日テレ)
MF阪口夢穂(日テレ)
澤穂希(INAC)
宮間あや(岡山湯郷)
大野忍(INAC)
FW安藤梢(フランクフルト)
大儀見優季(ヴォルフスブルク)

交代出場 FW川澄奈穂美(INAC)
菅沢優衣香(千葉)
DF川村優理(仙台)

12日 2戦目カメルーン戦(バンクーバー) 2-1勝利

GK海堀あゆみ(INAC)
DF近賀ゆかり(INAC)
岩清水
熊谷
宇津木
MF鮫島彩(INAC)
宮間
川澄
阪口
FW大儀見
菅沢

MF澤
大野
DF上尾野辺めぐみ(新潟)

16日 エクアドル戦 1-0勝利(ウィニペグ)

GK福元美穂(岡山湯郷)
DF有吉
田中明日菜(INAC)
北原佳奈(新潟)
川村
MF鮫島
宮間
大野

FW大儀見
菅沢
途中出場
DF上尾野辺
MF岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)
永里亜紗乃(ポツダム)

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング