「2010年とは全然違う」 本田が西野Jに見出す“崩しのイメージ”とチャレンジャー精神
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選手たちが積極的に意見を交わし、イメージを膨らませる
「いろんなパターンで相手の最終ラインを破る議論をしている」
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日本代表のFW本田圭佑(パチューカ)は6日の事前合宿の練習後、現在のチーム状況についてそうポジティブに説明する。
「2010年もそんな議論はほぼなかった。どうそこを破ろうかっていうね。もう行き当たりばったりみたいな。やるしかないみたいな感じがあの時だったので(その時とは)全然違う」
2010年とは、南アフリカ・ワールドカップ(W杯)だ。岡田武史監督が率いた日本代表は、テストマッチでなかなか結果が出ないなかで欧州キャンプに入り、守備的な戦い方にシフトする方針を固めた。そこからイングランド(1-2)、コートジボワール(0-2)に敗れたものの、当時23歳だった本田を1トップに置く4-1-4-1を構築して本大会に入り、初戦でカメルーンに1-0で勝利。オランダに0-1で敗れたものの、デンマークに本田のFK弾などで3-1と勝利してベスト16に進出した。
「(当時より)良いとは言わないですけど、それは結果次第なので。ただ状況は違うし、クオリティーがある選手が別に昔はなかったとかではないけど、経験のある選手がいるというのも事実だし、いろんなパターンが用意できる」
今年4月にバヒド・ハリルホジッチ前監督からチームを引き継いだ西野朗監督は、システムなど全体像こそ提示するものの、そのなかで攻守両面でいかに戦うかを監督からのトップダウンではなく、選手と話し合いながら詰めるという方法を採っている。それに対して、選手も積極的に意見を交換しているようだ。
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河治良幸
かわじ・よしゆき/東京都出身。「エル・ゴラッソ」創刊に携わり、日本代表を担当。著書は「サッカーの見方が180度変わる データ進化論」(ソル・メディア)など。NHK「ミラクルボディー」の「スペイン代表 世界最強の“天才脳”」を監修。タグマのウェブマガジン「サッカーの羅針盤」を運営。国内外で取材を続けながら、プレー分析を軸にサッカーの潮流を見守る。