ブラジルW杯を前に長友佑都が更なる進化を実現 世界トップクラスの身体能力に加わった「反応力」
W杯本番に向けた長友のコンディション調整は「完璧」
その木場氏は明治大学在籍時代に重度の腰痛で歩行すらままならなかったダイナモと二人三脚で世界で戦える身体作りを進めてきた。その指導のもと腰痛予防のために本格的に取り組んだ体幹強化によって、現在のハイパフォーマンスを発揮するに至った長友だが、現在は“反応力”という段階に突入していると木場氏は説明する。
「止まった状態から瞬間的に一歩目を出せるか、という部分のレベルアップはピッチ上での1対1を見ればわかります。筋肉と神経が高いレベルで瞬間的に反応する身体になっている」
日本代表のみならず、インテルでも、長友は左サイドの駆け引きで一瞬の動き出しでマーカーを置き去りにする。セリエAや国際大会でも目をひくその突破力は日本人離れしているが、日々のトレーニングによって体幹部分から枝のように広がる身体の神経、筋肉の連動性を高い次元までレベルアップさせた結果、この反応力につながったのだという。この能力はザックジャパンがW杯グループリーグ初戦で激突するコートジボワール代表のアフリカ特有の優れた身体能力にも対抗できる武器になるに違いない。
長友自身のコンディショニングは現在のところ順調だという。
「長友選手の中ではコンディション調整は完璧。アメリカ遠征出発前の段階ではあえて80%の状態にして、そこからもう一段間上げていく予定です。W杯で活躍できるイメージが湧いているそうです」
木場氏はそう語る。長友は日本代表とともに運命の地、ブラジルに入った。進化を続けるダイナモのW杯での躍進に期待したい。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
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