努力する天才、宇佐美。絶妙アシストで才能証明
Jのトップストライカーが輝き
日本代表FW宇佐美貴史は11日、国際親善試合(日産スタジアム)で行われたイラク戦で代表初スタメンを果たし、前半33分に岡崎慎司(マインツ)のゴールをアシストする活躍を見せた。試合は4?0で勝利している。
華麗な連携を見せたハリルジャパンの前線で、初スタメンの背番号「11」が輝いた。前半33分、MF香川のパスから本田を経由し、柴崎が前線に走り込む宇佐美に縦パスを通した。宇佐美は相手DF陣をドリブルで巧みに引きつけると、左サイドから走り込むフリーの岡崎に完璧なラストパスを通した。
「岡ちゃん(岡崎)がいいところに動いてくれたので出すだけでした」
岡崎は左足でゴールネットを揺らした。満面の笑みで岡崎に駆け寄った宇佐美は先輩を抱き上げて祝福した。
初めてのスタメン出場。強い思いでこの一戦に臨んだ。宇佐美は「なんとかいいアクセントをつけるというか、自分らしさを出したいと思っていた」と語った。試合の前日会見でバヒド・ハリルホジッチ監督が宇佐美について「彼には能力がある。能力がありつつも努力した選手」と高く評価していた。指揮官からは体脂肪率の高さを何度も指摘されたが、体質改善に必死に取り組んだ姿勢は評価された。その期待に結果で応えてみせた。
「良かった。前半は序盤から圧倒することが出来たと思います。内容はすごく良かった」
長い間、日本代表で背番号11を背負ったレジェンド、三浦知良(横浜FC)がスタンドで見守る中、代表初ゴールを決めたウズベキスタン戦に続いて結果を残し、代表定着へ大きくアピールした。
16日には自身初のW杯予選となるシンガポール戦が控えている。Jリーグで現在得点ランクトップを走るストライカーは「しっかり準備して、出番がもらえれば貢献できるように頑張りたい」と意気込みを新たにした。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images