ハリルジャパン4発快勝で3連勝 W杯予選へ弾み
原口の代表初ゴールで追加点
ゴールネットを揺らすたびに、大きなガッツポーズで喜びを表現していたバヒド?ハリルホジッチ監督がチームに伝えた熱い思いはフィールド上で表現されていた。
「目標をかなり高く設定した。数日間かけて、勝つぞと言い続けている。この勝利のスパイラルを続けたいと思っている。自分たちに自信をしっかり植え付ける。2015年は1つも負けない。美しい年にしたい。できるだけたくさんの試合に勝ちたいと思っている」
試合前の記者会見で選手と交わした約束を明かしていた。このイラク戦を含めて2015年の日本代表は12試合が予定されているが、チームに年間不敗を厳命していた。
だが、圧倒的な前半から一転、後半立ち上がりは守備陣が安定感を欠いた。13分にはDFラインの背後に出たボールをDF吉田がクリアし切れず。カバーに入ったGK川島と槙野が交錯するあわやのシーンがあった。
15分には相手FKに対し、川島が飛び出すもクリアできず、無人のゴールへシュートを許した。だが、必死に戻った槙野がクリアし、難を逃れた。
流れの悪さを察知したハリル監督は動く。後半21分に本田、香川、宇佐美という3人の攻撃的MFを全員下げ、永井、武藤、原口の3人を同時に投入した。同28分には、FW岡崎に代え、大迫をピッチへ。その3分後には主将の長谷部に代え、A代表初出場となるMF谷口も送りこんだ。
39分、柴崎からのロングボールを永井がポストプレーで原口につなぐ。原口がドリブルで持ち込み、右足で追加点を決めた。原口はこれが代表初ゴールとなった。
63877人の大観衆に包まれた日産スタジアムで、ハリルジャパンは前半で勝負を決め、後半に新戦力をテストする理想的な試合運びを見せた。そして、ハリルホジッチ監督は就任以来、3連勝を飾った。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images