日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)は、ミーティングを重ねチーム強化を進めているバヒド・ハリルホジッチ監督について、「1言えば、10返ってくる」と論客ぶりに驚いている。 9日のイラク戦を控え、前日練習では先発出場が濃厚視されるビブスなし組で槙野(浦和)と、センターバックのコンビを組んだ吉田はミーティング漬けの日々と、指揮官の熱弁ぶりを苦笑交じりにこう語った。 「ミーティングは毎日やっている。これから疑問があれば言うが、1言えば、10返ってくる監督なので。今は明確。突拍子のないことは言ってないので」 一方で、指揮官は記者会見 で、チームを4グループに分けて、ディスカッションを日々展開していることを説明していた。 「合宿の最初から、かなりのディスカッションを彼らとしている。昨日のディスカッションでは、多くの選手が注意して、私の目を見てくれました。ただ選手からフィードバックが直接来ているわけではない。私は選手の目を見る。目が私に答えをくれます。何人かの選手は、まだ疑問を抱いている感じがする」 代表選手から、質問に対するリアクションが乏しい現実を、ハリル監督は嘆いていた。 しかし、指揮官の要求する議論という文化は、チームの成熟とともに今後活発していくだろう。フィードバックを心待ちにする指揮官への口火を切るのは、オランダ、イングランドで戦い、コミュニケー ション能力に優れる吉田となるのだろうか。 【了】 サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images