心を痛める功労者

「チャンピオンズリーグの抽選会でミランを見ないことは悲しいことだよ。常に素晴らしいクラブはあるけれど、大会には歴史の一部であるチームも必要なんだ。ミランほど歴史的な重みを持ったクラブはあまりないんだ」
　黄金時代で輝きを放った男はベンフィカの強化部長として手腕を発揮し、欧州屈指の強豪に再生させた。若手を発掘、育成し、ビッグクラブに高値で売却する黄金のサイクルを作り上げた。サポーターは格安補強を続 け、ジリ貧となっているクラブの状況に激怒し、会長とCEOの退陣を要求するまでにクラブの状況は悪化している。今ミランに最も必要な人材は古巣凋落に心を痛める、この男なのかもしれない。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文　text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真　photo by Getty Images