流れの中から豪快な一撃　一昨季王者がグループステージ突破

　ルヴァン杯のグループステージ最終節が16日に行われ、C組は一昨季の王者である浦和レッズが首位通過を決めた。サンフレッチェ広島をホームに迎え撃った浦和は、後半にFW李忠成がPK失敗で大チャンスを逃したものの、その後に流れの中から決勝ゴールを奪って1-0の勝利を収めた。

　引き分け以上で突破が決まる浦和と勝利が絶対条件の広島という構図だったが、試合は浦和が主導権を握る展開になった。しかし、ボールを持つ浦和も攻撃の最終局面で相手を崩すような突破やアイデアが不足してゴールを奪えない。一方の広島もカウンター頼みの攻撃が不発で、両者ともに無得点で前半を終えた。

　後半から広島はFWパトリックを投入してゴールへの意欲を見せた。そのパトリックは後半14分に背後に抜け出してGKと1対1になりかけるチャンスを迎えたが、ループシュートを狙ったボールは枠外に飛んだ。一方の浦和は同22分、MF阿部勇樹がペナルティーエリア内でラストパスを送ろうとしたところで広島DF馬渡和彰がハンド。これによりPKのチャンスを得た。

　しかし、PKキッカーを務めた李が放ったシュートは、広島GK林卓人がコースを完全に読んでキャッチして勝利への望みをつないだ。しかし、その後も広島は浦和陣内に攻め込む回数を増やすことができなかった。逆に浦和は同31分、ペナルティーエリアのすぐ外でボールを持った李が、得意の左足で鮮やかなミドルシュートを決め、PK失敗の汚名を返上。これが決勝ゴールとなり、浦和が1-0で勝利した。

　同組のもう1試合は、名古屋グランパスがガンバ大阪に勝利。この結果、C組は勝ち点13の浦和が首位、同9のG大阪が2位通過となり、リーグ首位の広島は同7にとどまっての3位で敗退となった。