決勝MVPのイニエスタ、相棒に別れ 「シャビは唯一無二の選手」

腕章を託した名シーン

 バルセロナのMFアンドレス・イニエスタが、UEFAチャンピオンズリーグ優勝を果たした喜びを語るとともに、長年隣でプレーしてきたMFシャビ・エルナンデスへの別れの言葉を残している。クラブの公式ウェブサイトが伝えた。
 試合開始4分、イニエスタのアシストからMFイヴァン・ラキティッチが先制ゴール。後半には一時同点に追い付かれ、嫌なムードも漂ったがFWルイス・スアレスの勝ち越しゴールが決まると、後半アディショナルタイムにはFWネイマールもダメ押しゴール。終わってみれば3-1の快勝で、3冠を成し遂げた。
 
 決勝のマン・オブ・ザ・マッチに選出された31 歳のスペイン代表MFは、「今重要なのはこの瞬間を楽しむことだ。トレブル(3冠)達成は簡単なことじゃない。今季、成し遂げたことは言葉では説明できない。バルサの一員であることを改めて誇りに思う夜だ」と、喜びを爆発させた。
 
 しかし、最高の夜を迎えた一方で感傷的になる場面もあった。イニエスタは試合後半にシャビと交代。キャプテンマークを今季限りでの退団が決まっているシャビの腕に託し、ピッチを後にした。
 
「今日トロフィーを掲げる権利はシャビにあった。シャビは唯一無二の選手。彼の今後の成功を祈っている」
 自身4度目のCL制覇を成し遂げ、元ミランのクラレンス・セードルフ氏に優勝回数で並んだイニエスタ。長年苦楽を共にした相棒のシャビを失い、新た な時代の幕開けを迎える。背番号8を背負った小柄なMFは、今後も中心選手としてチームをけん引し続けることだろう。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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