ハリルの“大枠”に入り続けたDF鈴木大輔 冷遇を乗り越えW杯の秘密兵器となるか
昨年5月から鈴木の元に届き続けた日本代表への招集レター
2016年2月にヒムナスティック・タラゴナに加入した鈴木は、これまで継続的に試合出場を続け、今季前半戦も主力として最終ラインを支えていた。だが、今年6月で契約満了となるなか、クラブ側からの延長オファーを断ったことで2月以降に出場機会が激減。セビージャB戦までのリーグ戦15試合で、ピッチに立ったのはわずか3試合という厳しい状況に追い込まれた。
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そうした苦境のなかでも、鈴木は「モチベーションが下がることはなかったし、自分のコンディションを保っていれば、大事な試合で使ってくれるという感覚は持っていたので、あまり悲観することはありませんでした」と振り返る。実際に降格危機が忍び寄った今回の第39節で、4試合ぶりに先発復帰。“助っ人DF”の実力を、チームが認めている何よりの証と言えた。
スペインに渡って約2年半、異国の地で奮闘する鈴木にとって心の支えとなっていたのが、日本代表の存在だった。
昨年5月以降、今年3月のベルギー遠征までクラブには日本サッカー協会から招集レターが毎回届いていたという。昨年11月の欧州遠征前には、バヒド・ハリルホジッチ前監督の腹心だった日本代表前コーチのジャッキー・ボヌベー氏が現地視察に訪れ、鈴木とも面談したが、メンバー発表前の試合を累積警告で欠場するなどの不運も重なり、招集は叶わなかった。
日本代表通算2キャップで、2014年10月のブラジル戦(0-4)以来、日の丸のユニフォームを着てピッチに立っていないが、招集レターが自らの元に届いていた事実は、鈴木を奮い立たせてきた。