香川復活でドルトムントの攻撃に迫力を… ファン待望の“レシーバー”、最終節で輝けるか
来季CL出場権を懸けた重要な一戦、展開次第では…
前述した4月29日の第32節ブレーメン戦で、香川はようやくメンバー入り。この日は出場機会こそなかったが、次節マインツ戦でいよいよカムバックを果たすかと思われていた。だが、またしても離脱。試合前の記者会見でシュテーガー監督は、「香川は左足首に少し問題を抱えている。まだ試合まで時間があるので間に合うと思うが……」と説明していたが、マインツ戦のメンバー表に香川の名前はなかった。
今季最終節となる5月12日のホッフェンハイム戦を前に「ようやく出場の見通しが立った」と、「キッカー」誌が報じていた。いきなりのスタメン起用は難しくとも、来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を懸けた直接対決だけに、試合展開によっては出場する可能性も十分ありそうだ。
ドルトムントにとっても香川にとっても、決して満足のいくシーズンではなかった。それだけに最後の試合で納得のいくパフォーマンスと結果を出し、香川は日本代表復帰と、6月開幕のロシア・ワールドカップ出場へとつなげたいところだ。
(中野吉之伴 / Kichinosuke Nakano)
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中野吉之伴
なかの・きちのすけ/1977年生まれ。ドイツ・フライブルク在住のサッカー育成指導者。グラスルーツの育成エキスパートになるべく渡独し、ドイツサッカー協会公認A級ライセンス(UEFA-Aレベル)所得。SCフライブルクU-15で研修を積み、地域に密着したドイツのさまざまなサッカークラブで20年以上の育成・指導者キャリアを持つ。育成・指導者関連の記事を多数執筆するほか、ブンデスリーガをはじめ周辺諸国への現地取材を精力的に行っている。著書『ドイツの子どもは審判なしでサッカーをする』(ナツメ社)、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)。