「Jリーグでも屈指の場所」 J2水戸の新拠点「アツマーレ」で人は夢を見る

昇降口に渡り廊下…「懐かしさ」が同居

 Jクラブで初となる廃校再利用の施設を取材するため城里町を訪れた。水戸市内から田園風景の道のりを車で走ること約30分。木々に囲まれた山間の一角にアツマーレはあった。

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 この廃校活用のアイデアは紆余曲折がありながらも、水戸と城里町の協定が結ばれた2016年7月から1年半後の2018年1月についに形となった。同28日に竣工式と内覧会が行われ、2月13日に正式に供用開始を迎えた。

 土の校庭は天然芝のピッチに生まれ変わったが、かつての教室は見た目もほとんどそのまま残されている。新たに設けられたトレーニングルームは選手だけでなく、城里町の町民も利用できる交流の場となった。

 Jリーグの村井満チェアマンが「全54クラブの中でもトップクラスの設備」と評するほどの充実した施設。Jクラブの社長が一堂に会するJリーグの実行委員会も4月10日にこの場所で行われた。

「まだ少しはしゃぎながらですよ」。取材対応をしてくれた広報の加藤健一さんは、そう言ってはにかんだ。

 大きな下駄箱のある昇降口、選手のロッカールームへ続く渡り廊下、当時の本がそのまま残った図書室。施設内の設備はここが中学校だったということを感じさせるものばかり。「懐かしさ」と「新しさ」という二つの感情が同時に湧き上がり、確かに自然と気分は高揚した。

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