ハリル前監督、電撃解任の“反論会見”全文【前編】 「誰か一人を批判したことはない」
「私自身には満足以上のものがあった」
私たちはすごく練習をした。2カ月、休みを一日も取らずにやってきた。取ろうと思えば休みを取れる立場にはある。日本に来たのはチームを育てるためだった。日本に来て人々が私に頼んだのはW杯の予選通過をすることであり、それが終わったら後にいろいろとやっていこうという話をしていた。それも予選を首位で通過して終わった。大変なグループだった。
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皆さんのなかには当たり前、いつも予選を通過してきたという人もいるかもしれないが、簡単なことではなかった。守備にも攻撃にもベストだった。歴史に残るような試合もした。こんなことは初めてだったんですよね、予選初戦を落として通過したのは。オーストラリアに勝ったのも初めてだったんですよね。選手は皆パニックになっていました。ハリルが若い選手を起用すると分かった時の皆さんのパニックぶりは凄かった。それでも勝利を勝ち獲った。
いろいろと疑問に思っていた人々が、彼らで大丈夫かと思っていた選手たちが、抜きんでた力を発揮してくれた。こんなに若い選手を呼んで良いのかと納得していない方もいた。UAEに日本がアウェーで初めて勝った。そして歴史的な勝利は(2016年6月の)対ブルガリア戦で、7-2で勝った。ヨーロッパのチームにそれだけの差をつけて勝つのは今までになかったことだ。本当にいろいろな意味で成功してきたのがこの3年間だ。それでも満足できない、と。私自身には満足以上のものがあった。本当に難しいという時だっただけに、私がこれだけできたと満足している。
このチーム、率いる選手についても、ここ数年間のパフォーマンスは非常に厳しいものがあった。今までやってきた選手に変わる選手がいないか探した。競争原理を取り入れることだ。お尻を叩いて、もう少し頑張ってくれと言うこともした。そうした意味で、いろいろな人が満足しないことがあった。