ハリル前監督、電撃解任の“反論会見”全文【前編】 「誰か一人を批判したことはない」
「この選手たち、このチームへの思い入れは強いものだった」
3年前から、誰ともなんの問題もなかった。特に選手との問題はなかった。この3年間は常に選手たちと連絡を取り合っていた。海外組だろうと、国内組であろうと。海外組と何度電話で話したことか。国内組もそうだ。コミュニケーションにコンスタントに取り組んでいた。
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それぞれが誰とどんな話をするのか、コーチが誰とどんな話をして、どんなメッセージを伝えるのか、しっかりとやってきた。私は代表チームと合宿をしている時も、公式戦をしている時も、オフィスを設えてもらって、選手に来てもらって、選手と話し合いのできる場を作ってもらった。私だけではなく、アシスタントとも選手が話すことによっていろいろな調整ができた。GKコーチはGKの選手と、アシスタントは誰かと連絡を取ると決まっていて、私は私で違った形で彼らと連絡を取ってきた。この3年間、それについては証人になってもらえると思う。
人前で、誰か一人の選手を批判したことはない。いつも悪いのは私だ、と。批判するならハリルを批判してくれ、と。実際にピッチにおいて選手たちと1対1で話す時には、少し違っていた。私が何か言いたいと思う時には、面と向かって言うようにしていた。選手によってはこんなにストレートな物言いをするのかと慣れていない選手もいたのかもしれない。私にしてみれば、この選手たち、このチームへの思い入れは強いものだった。
みなさんご存じの通り、23人を呼んでも全員が試合に出られるわけではない。出る選手、出ない選手があるのは日本だけでなく世界中でそうだ。それによって、嬉しい、嬉しくないはある。まさに歴史的な勝利でオーストラリアに勝ってワールドカップへの予選を通過したあの試合の後ですら、二人の選手がガッカリしていた。それは試合に出なかったからだ。しかし、その前には何年も試合に出ていた。彼らが試合に出なくてガッカリしていること自体が、少し悲しく思った。