ハリル前監督、電撃解任の“反論会見”全文【前編】 「誰か一人を批判したことはない」

ハリル前監督は、「誰か一人を批判したことはない」と告白【写真:荒川祐史】
ハリル前監督は、「誰か一人を批判したことはない」と告白【写真:荒川祐史】

解任発表から18日後に緊急会見 監督交代騒動について約1時間半に渡って説明

 日本代表監督を解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏が、27日に都内で開催された緊急会見に出席した。ロシア・ワールドカップ(W杯)開幕2カ月前に契約解除される憂き目に遭ったが、約1時間半に渡る会見のなかで「選手との問題はなかった」と断言。「誰も何も言わなかった」と“協会批判”とも取れる言葉が飛び出すなど、随所にハリル節が炸裂した。

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 お集まりのみなさん、コンニチワ。本日はお越しいただき、ありがとうございます。今回、4月7日以来、初めて私の口からお話しする機会になった。ここ日本で3年間仕事をしてきたので、この地で話をさせてもらいたいと思った。この日本という素晴らしい国を初めて経験してきた。家族とともに大好きな日本という国、伝統、歴史、文化、さまざまな習慣やいろいろな仕事のやり方があり、それを大いに評価している。そして、いろいろなものを敬いながら仕事をする日本という国、大変素晴らしい国に観光客として物見遊山として来たのではなく、この国のサッカーに何かをもたらせるのではないかという気持ちで来た。この素晴らしい国をこのような形で去ると考えたことはなかった。

 私が今まで考え着く限り、最悪の悪夢としてもこのようなことは考えなかった。私の志としては、日本という国での仕事を真意とともに終えたい、と。サポーターや国民に日本チームが素晴らしいヒーローとして終わりたいと思っていた。4月7日以来、人生で一番辛いとも言える時期を過ごしてきた。人間として深く失望した。

 サッカーというものから考えれば、なんて残念だろうと。日本にはワールドカップ(W杯)の準備のために来て、代表チームをしっかりと予選通過させた。そして、トップの方から言い渡されたことは、ここには日本サッカーを考えた時に、何かそこに欠けていたものがあると感じた、と。私自身はサッカーの世界で45年、それもハイレベルな45年間だった。監督の職業はとても儚いものであり、どんな時にも何が起こるか分からない。私がナイーブ、物事を知らなかった面があるのかもしれない。

 しかし、私は後悔していない。日本に来てやったのはしっかり仕事をすること、我がチームが成功するための仕事ばかりだった。そして、私に通告されたことに大変失望し、私に対するリスペクトがなかったように思った。私は3年間に渡って日本代表チームのためにいろいろな仕事をしてきた。この3年間に私はしっかりと誇りを持って仕事をしてきたし、責任者としてしっかり果たしてきた。

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