「マリッチはすごく好きな選手で憧れていた」

　最後にミキッチに、海外でプレーしていた時代に「憧れていた選手」を訊いてみた。子供の頃は「シュケルがアイドルだった」と、1998年フランス・ワールドカップで日本相手にゴールを決めるなど、大会得点王に輝いたクロアチアの伝説的FWダボール・シュケルを挙げた一方、選手となってからは少し意外な選手の名前を口にしている。

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「世界的に有名ではないけど、シルビオ・マリッチのプレーに憧れていた。5歳年上の彼は、すごく好きな選手だったよ。ディナモ・ザグレブで一緒にやって、その後ニューカッスルやポルト、パナシナイコスでもプレーした」

　シルビオ・マリッチは、1975年3月20日生まれの元クロアチア代表MF。同国史上初のW杯出場で3位に輝いたフランス大会メンバーの一員で、ニューカッスルでFAカップ決勝、パナシナイコスではCLに出場。2006年に31歳で現役を引退している。

　自らが衝撃を受けた相手として各国代表の偉大な選手の名を挙げたように、ミキッチが日本で残してきた足跡は、“第2の故郷”でも語り継がれていくに違いない。